ワンコイングループ会長のブログ

大阪市域交通圏に展開する500円玉の行灯でお馴染みのワンコイングループ二代目会長の経営者目線のブログです。
これを読んでタクシー業界に興味を持って頂ければ幸いです。

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似顔

ライドシェアについて私見(2024年1月16日)。

新年会で何人かの乗務員さんから、「ライドシェアって、どうなるんですか?」と聞かれた。まじめに説明したら数時間掛かるので、「どうなるかわからへん」とか「大丈夫、問題ない」とか言ってお茶を濁しました。なのでブログで簡単に解説します。


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結論は、タクシー業界が少し規制緩和されて終わります。


説明が面倒なのであれこれ聞かないでブログを読んで下さい。


タクシーがめっちゃ規制緩和されたらライドシェアになります。ライドシェアをめっちゃ規制したらタクシーになります。両方とも乗用車を使った旅客輸送なので当たり前の結果になります。国土交通省(運輸局)はライドシェアを骨抜きにする方針で動いています。


私はタバコを吸いません(特定の場所で葉巻は吸います)が日本はアジアの喫煙大国です。世界中(WHO)が喫煙の害を訴える中、日本は路上や多くの飲食店で普通にタバコが吸えます。タバコ族議員や関連組織(企業、省庁)の力が強いからです。


そんな日本で米国や中国式のライドシェアが広がることはありません。次の政権が国土交通大臣を公明党以外から選んだり、国交省の人事に介入したりしない限り、タクシー業界は守られます。小泉進次郎や河野太郎より官僚の方が強いのです。


タクシー乗務員の皆さんはライドシェアを心配するなら、今年の衆議院選挙で自民党(タクシー族議員は除く)と日本維新の会以外の候補者に投票しましょう!


最大の焦点は、ライドシェア運転手が会社雇用(従業員)でなく『請負事業者』として認定されるかです。ライドシェアで儲けようとしている会社が絶対に譲れない定義です。ライドシェアの肝は、運転手を非正規雇用以下の待遇にしてピンハネすることです。


請負事業者(ギグワーカー)には社会保険料が支払われず、最低賃金も保証されません。


ライドシェア推進派から国交省に、「雇用以外の形態を認めろ」という強い圧力が掛かっています。


ライドシェア導入の波は一旦タクシー会社が取り込んで消化するしかないでしょう。東京日本交通の川鍋一郎氏はタクシー会社がライドシェアに積極関与したり、GOアプリでライドシェアを呼べる方向に舵を切りました。少しでも『イコールフッティング』に持ち込む戦略です。


コロナ不況後、都市部で働くタクシー乗務員の待遇は改善されています(要するに賃金が増えている)。タクシーがライドシェアと同条件に近いルールで戦えば負けることはありません。海外でライドシェアが台頭したのは、ハンデをもらっていたからです。


①タクシー乗務員の方がライドシェア運転手より高待遇。

②利用者にとって、タクシーサービスの方がライドシェアより快適(価格面を含む)。


この状況が続けば、働き手も利用者もライドシェアを選ぶ理由はありません。しかし、ライドシェア側に圧倒的有利なルールに捻じ曲げられたら話は変わります。少しでも『イコールフッティング』に持ち込むことがタクシー業界を守ることなのだ。


最後にタクシー業界もこれを機に大いに反省すべきと思います。乗務員の待遇改善や車両入れ替えが遅れたために何十年もサービスレベルが向上していない。「接客の悪い高齢者がボロ車を運転している」というイメージを払拭しない限り、タクシー業界に明るい未来はない。


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数値目標(2024年2月期報告)

昨年末はタクシー会社の忘年会を一切行わなかった。その分、先週から怒涛の新年会ラッシュが始まっている。今週はなんと、月火水日の週四日でワンコインドーム(新金岡交通)新年会に出席する。珍しくブログをほろ酔い気分で書かせてもらう。


大阪市内の拠点は人が多過ぎて、もはや一同が集まっての新年会は不可能となった。ホテルの大広間を借り切れば何とかなるが楽しくない。飲み会は三十人くらいの単位が楽しいと思い提案したところ、次から次へとグループができてしまった (;^_^


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さて本題。ワンコイングループに属する会社の決算はほとんど二月に行っている。連結決算にせず、各社助け合いはするが、基本的に独立採算制を引いている。子分達に縄張りを決めて会社を任せていた先代会長の運営方法が今も残る。ただ、業績はかなり改善された。


売り上げベースで見ると、私が引き継いだ時点(2016年)でグループ総計二十五億円くらいであった。※当時先代が関与していたタックングループ等は除く。コロナ不況前には三十億円くらいまで伸びていた。今期(2024年2月期)は四十数億円を見込んでいる。


最終(税引後)利益ベースで見ると、2016年あたりは五千万円以下と低調。これは先代及び当時の幹部が利益を内部留保しない方針だったことに起因する。浪費が多く設備投資(車両導入)は最小限に抑えていた。先を見据えない経営であった。


コロナ不況前の最終利益は一億円程度。売り上げの3%という業界の標準的な数字であった。今期の最終利益は二億円以上を見込んでいる。利益率は上がったがジャパンタクシーを中心に車両投資を進めているのでキャッシュフローは楽にならない


来期以降、ワンコイングループが目指すのは、売り上げ五十億円と最終利益三億円。増やした利益はジャパンタクシーや社内設備に変える。新車を導入しなければ、更に高賃率にすることも可能である。しかし、ボロ車を走らせているタクシー会社に未来はない


ライドシェアや規制緩和でタクシー業界がどのように動くか不透明である。ただ、新年会で見た乗務員さん達は笑顔であふれていた。この環境が続くことを切に願う。


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新年おめでとうございます。

明けましておめでとうございます。昨年はコロナ不況が終わり、運賃改定の効果で売り上げが大幅に増えました。乗務員さんの収入も大幅に増えてうれしい限りでした。今年はライドシェア騒動を乗り越えて、グループの好調を維持したいと考えております。


会社の登山部で行った車山。


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年末は古舘伊知郎が司会しているホリエモンのYouTube番組『どうなるライドシェア』を視聴しました。賛否両論ありますが、ライドシェア推進派(特に辛坊治郎)の人を小バカにした態度が不愉快でした。「自分たちは賢い」と思い上がっていますね。


タクシー業界にも雇用があり、従業員の処遇改善に取り組んでいることを無視して、『市場原理主義』を唱えるのは平成の遺物のように感じます。コメンテーターは圧倒的な情報量や合理的な分析力が必要です。彼らの仕事こそ、早くAIに置き換わって欲しいものです


自動運転の技術は年々高まっているようですが、運送業界(タクシー業)はまだまだ労働集約型産業であり続けます。タクシー会社は人を大切にする経営を続ければ、少し未来が明るくなると信じています。ただ、社内のDX化(合理化)は進めるつもりです。


数年前にワンコイン八尾で行った、無線配車の外部委託(電脳交通)は大正解でした。配車効率が改善され内勤者の手間が省けました。今年はシステム導入による、

①遠隔点呼の実施

②各拠点で行っている給与計算の集約化

③キャッシュレス決済確認作業の簡素化

を図ります。


もちろん、ジャパンタクシーを中心に古い車両の入れ替えを加速します。今年もワンコイングループを宜しくお願い致します。


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ギャラリー
  • 業界雑感(2024年3月24日)
  • 業界雑感(2024年3月20日)
  • 近況報告(2024年3月10日)
  • ライドシェアについて私見(2024年1月16日)。
  • 数値目標(2024年2月期報告)
  • 新年おめでとうございます。
  • 大阪で導入されそうなRSについて解説します。
  • 近況報告(10月8日 日曜日)
  • 経営は次のステップへ。